春の背

春の背

ほんのリピンク色をした 暖かな風が吹き
やわらかな陽差しの中で 草木が芽吹き
少し楽しそうに あなたは 口笛を吹く

この心地のよい 優しい季節にいつも
あなたの背中が
また大きくなっていることに気づく

小さな手をひいていた あの頃が懐かしい
いま 私の少し前を 歩いているあなたの
その後ろ姿を 私はこれからも
このお日様のように 暖かく
そっと 見守っていよう

ふと あなたが不安になって
振り向いた時に
いつでも 笑顔を返せるように