第3話 四月一日の嘘

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第3話 四月一日の嘘

 三月三十一日。僕はサユにメッセージを送った。 『明日、四月一日に時間をくれないか? 場所は学校の校門で』  水泳部の練習があるサユにはちょうど良い場所だ。返ってきたメッセージも良い答えであった。  あとは『僕は君のことが好きだ』と告白するだけだ。そして、リアクションを見て、すぐに嘘だと打ち明けてしまってもいい。  真剣に考え込みそうなら、次の日まで嘘を隠し通してから打ち明けてしまっても良い。  普段からからかわれているのだ。少し長く嘘を吐いてもバチは当たらないはずだ。  僕は心の中で愉悦感を味わいながら、次の日の準備を終えた。
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