どうだ、すげえだろ!

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 時代が進むにつれ女の言葉遣いが下品、もっと言えば、お下劣になって来ると憂いて久しいのだが、最近の親は娘が「すげえ」なんて言葉を遣っても何も注意しない。それどころか自分も一緒になって、すげえすげえと喜んでたりする始末。この点に限らずあらゆる点に言えることだが、嗚呼、劣化極まれり…日本語自体乱れ、情緒がなくなったし、貧しくなったし、乏しくなったし、幼稚になった。時代が変われば言葉も変わるのはしょうがないにしても悪化の一途を辿っていると言わざるを得ない。  剰えジェンダーレスが叫ばれるようになって男も女も同じような言葉遣いになるのは如何にも味気ない。しかし、もう男らしくなるよう女らしくなるよう躾ける教育はされないのだろうなあ。そうなると日本女性固有の優美さ優雅さ優艶といったものが完全に廃れるだろうなあ。何だか無味乾燥した殺伐とした荒涼とした世相が反映する如く枯渇して搾り取るように私利私欲を極め弱肉強食でありながら言いなりになった結果きな臭さだけが戦前に戻りつつある、つまり男のロマンもへったくれもない悪いとこ取りのデストピアがその先に待っている気がしてならない。俺はその時が来るまで生き延びる自信はないが、既にと言うか、疾っくの昔に日本に嫌気が差しているから出来ることなら今すぐにでも海外に引っ越したい。例えばスポーツカー王国イタリア。あそこなら自動車文化がしっかり根付いているからビートで走っていても変な目で見られないだろうし、むしろリスペクトされるんじゃないだろうか、だってミッドシップオープンツーシーターだぞ。そんなマニアックな車、イタリアにもそうそうないし、ホンダの超高回転型エンジン積んでてホンダミュージック奏でるんだぜ。イタリア人も一目置くよ。いやあ男のロマンだね。何たって古き良きホンダF1を彷彿とさせるサウンドを轟かすんだからね。孤高だよ。もう直ぐ納車するS2000も俺に相応しい孤高の車だ。ビートとは別個の唯一無二の拠り所となるだろう。何たって本田宗一郎のDNAを受け継いだ開発陣によるホンダスピリット溢れる情熱迸る妥協なき車作り、全て専用設計のオンリーワンたるピュアスポーツカーなのだから。どうだ、すげえだろと男だから俺が言っても良いのだ。と言ってもその価値が分かる奴は雀の涙程しかいないが…。自明の理だが、価値ある物を買うは無駄遣いに非ず。況して名車旧車急騰の折、将来、付加価値、希少価値がつく見込みある物を買うは賢明なり。而も円安が進み金融資産だけでは目減りするから実物資産を持つかキャピタルフライトしてポートフォリオに入れるのが狡猾な御時世にあってドル建て預金やドル円ロングで儲けた金で買ったんだ。どうだ、すげえだろ!
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