4月1日

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* 『でも……』 「うん?」 『よく気づいたよね。昨日、Delaygramのプロフ変えたの』 「ああ……たまたま、だよ。たまたま凛花のところを見に行ったら、たまたま目に入った。栞奈とか公開予約を失敗したんじゃないかって言ってたよ」 『それひどいな』  凛花が笑う声が聞こえた。 「でも、本当だったってことか」 『そう……だね』  凛花のプロフィールに書かれていた『黙っていなくなることを許してください』というメッセージ。あれは誰に対してのものなのか。 『誰かが気づくかなって、なんとなく更新したんだ。プロフなんて見る人いるかなって思ったけど、こっそり告白? 独白? 贖罪? なんか……よくわからないけどね。気づいてくれて、嬉しかったよ』 「だから……たまたまだよ」 『それでも嬉しかったよ』    その言葉にちょっとむずがゆくなるような感覚があって、いたたまれない私は髪を右手の人差し指でぐるぐる巻いて、巻いて、巻いた。何やってるのかよくわからないけど、巻いた。 「ねえ、凛花?」 『んー?』 「また……、会えるよね?」  沈黙。  私の言葉のあとに、凛花は沈黙した。  どうして、何も答えてくれない?
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