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引越しした日の晩。
そいつは現れた。
部屋を下見した時、何だか嫌な予感はあった。
だけど、いつもと違って陽気?な感じだったから判断を誤ってしまった。
だから、それが出た時、それ程驚いたりはしなかったけど直感を信じなかった自分を呪った。
「何だよ。こっちも越してきたばかりなんだからさ。嫌ならそっちが出ていきなよ」
と彼女は言う。
こんなケースは初めてだった。
幽霊が引越し?
いつもはそれらに遭遇しても、視線も合わせないし、話しかけられても徹底して無視するんだけど、この時はつい訊いてしまった。
「なんで引越ししたの?」
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