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ハッとフィオレオの動きが止まる。途中からすっかり忘れていたが、今、この部屋にはガットとフィオレオ以外にも人がいるんだった。
「んぅ…、フィオ?」
ガットが既に潤んだ瞳でフィオレオを見つめながら、飲み干せなかった唾液が口角から垂れてガットのズボンを濡らす。その光景に下半身が本格的に反応しそうになって、フィオレオは耐えようと顔を歪める。
「ガット、だめです…。ロッソさんが…」
「だから?」
「同じ部屋なんですよ?絶対バレますって」
「だから?」
「…だ、だから?え…バレたらどうするんですか?」
「別にどうもしないだろ?それとも、あいつが別部屋になるまでしないつもりなのか?」
「え、だって、バレたら…その…恥ずかしくないですか?」
「別に?大体同じパーティーになるなら、いずれ分かるだろうし、隠すことじゃないだろ?ほら、それより…早く…フィオ…」
日中は聞かない甘えた声音でガットがねだる。それと同時に後頭部から耳にかけてを擽られて、フィオレオの背筋が甘く震えた。
すっかり流されていたが、フィオレオもさすがに踏ん張る。
「ガット、無理ですって…」
「バレないようにヤルのも、スリルがあって興奮するぜ?」
「そ、うじゃなくて…。大体、今日は怪我してないじゃないですか」
耳朶を擽られながらちゅっちゅっと首筋にキスをされる。白い肌をみるみる赤くしていきながらどうにかガットを諭そうとするが、不意にガットが「くっ」と痛そうに顔を歪めた。
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