今夜の残業は甘い時間

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今夜の残業は甘い時間

 いったい何がどうなってこんなことになったんだ。  勝手に機能停止しようとする頭を無理矢理働かせながら、うっかり閉じそうになるまぶたに力を入れ、目の前の現実をなんとか理解しようとする。  引っつかまれた後頭部。  のけ反った首。  湿った鼻息。  小刻みに揺れる長いまつげ。  唇にぶっちゅ~っと張りついた唇――え?  なんだコレ。  なんだ……コレ?  いや、ほんとに何!?
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