第二十七蹴 動きだす悪夢

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全ての舞台は整った。   いよいよ、決勝とあってかスタジアムは異様な熱気に包まれている。   観客の中には、ちらほらスカウトのようなスーツ姿の人も見える。   「いよいよか…」   ウォームアップを終えた信哉は、スタジアムの熱気に酔っていた。   息をするたびに、胸が熱くなるようだった。   そして、スタンドから見守る一人の男と一人の少年。  「いいか……アイツが、最高のストライカーって俺が今押してる奴だ。」   男は、白井だった。   隣にたたずむ少年は、信哉のことをじっと見ている。  「……あれが…」
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