破天荒

15/19
2627人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
オレは何のためにこんな事をしているんだ? やめれば、きっと茜との仲も修復出来る… でも、それでも誰かが立ち上がらないと、苦しまなくていいヤツが苦しむ事になる… そんなの間違ってる!…間違ってる… グッと拳を握り、高等部の校舎を見上げる… また、孤独な闘いが始まるんだな… ―高等部、入学説明会 通い慣れた通学路を車が進む。 今日は一つも信号に引っ掛かることなく、学園に到着した。 明後日でオレも高等部。 『はぁ…一年だと、情報入手しにくそうだな…』 と心の中で呟きながら噴水の前を通った。 そんな時見かけた一人の男。 初めて都会に来た、田舎者のように、キョロキョロと学園の敷地内に建つ、華々しい建物を見渡していた。 男の風貌【フウボウ】は 、パッと見、ホスト。 髪をツンツンと立たせ、耳にピアス。 おそらく、アイツが噂の一般人。 だが、なにか違和感を感じた… ヘタレ学園では感じたことのない、存在感、威圧感… 一目見て、こう感じた… 【アイツは、タダ者では無い】 と。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!