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【田頭 可奈江】
【タガシラ カナエ】
年齢 43
職業 主婦
19:24
集会場の調理室で田頭はお湯を沸かしていた。
集会に来ている人達のお茶を用意するのだからバスケットボールくらいのヤカンを二つ火にかけている。
一体なんだってのよ!あぁ集会なんか早く終わればいいのに!
苛々しながらヤカンを見つめる。
緊急集会だなんて……。
本当に急に呼び出すんだから!
これでどうでもいい理由の集会だったらただじゃおかないんだから!
「田頭さん」
声を掛けられ後ろを振り向くと婦人会の主婦が立っていた。
苛々している田頭を見て少しオドオドしているようだった。
「なぁに?」
恐がらせないように努めてにこやかに返した。
その表情をみて主婦はほっとしたようだ。
「あのね、集会が結構長引くらしいのよ、だからご飯の用意もすることになったのね」
うそぉ…
「それで、あたしらがご飯炊くから田頭さんはあそこの野菜を切ってくれない?」
主婦の指差す先には、山のようなジャガ芋、玉葱、人参などが積まれている。
「カレー?」
「うん、そうみたい。やんなっちゃうよね」
主婦はため息をつきながら自分の持ち場へ帰っていった。
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