誕生日

9/11
588人が本棚に入れています
本棚に追加
/64ページ
先輩と並んで歩く。 さっきは気付かなかったけど、私服姿の先輩も可愛いなぁ… 椿「里菜?どうしたの?」 里菜「あっ…私服姿、初めて見たんで…その」 椿「変だったかしら?」 里菜「いえっ…あの、綺麗だなぁ…って」 椿「里菜ったら…」 先輩はクスッ と笑う 里菜「あっ…!!!」 私は言ってから大胆な発言に気付く。 夏樹「あっ、菅野さん!!」 里菜「なに?」 後ろを振り向く。 夏樹「誕生日おめでとう。」 とびっきりの笑顔でプレゼントを渡してくれる。その姿に見惚れる。 少しボーイッシュな服装で、普通の女の人とは違う色っぽさがある。 夏樹「また見惚れてんの?」 里菜「ちがっ…!」 椿「誕生日まで里菜をからかうのは止めなさい。可哀想でしょ?」 夏樹「へぇー、へぇー。私は笹谷さんと交流を深めますよ。」 そう言って麻奈ちゃんに抱きつく。 麻奈「宮野さんっ」 麻奈ちゃんの顔が一気に赤くなる。 夏樹「そんなに照れなくても…女同士でしょ?」 クスッ と笑う。 椿「とりあえず何か見て周りましょ?」 里菜「そうですね。」 それから私たちはウィンドウショッピングを楽しんだ。 里菜「わぁ…これ可愛い」 椿「どれ?」 里菜「この指輪ですっ」 椿「あら…本当、里菜に似合いそうね」 にこっと笑う先輩を見て赤面してしまう。 里菜「そんな事ないですよっ」 椿「そうかしら?いくらなの?」 里菜「えっと…」 一、十、百、千、万… サーッと血の気が下がるのがわかる。 里菜「1万6千円…?」 椿「どうしたの?」 里菜「いえっ、何も!!!他見ましょうっ」 私はそう言ってその場を離れた。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!