プロローグ

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プロローグ

いつも一人、部屋の中で想っていた。窓から見える空を見上げながら。見上げた空はどこまでも高く、浮かぶ雲に手は届きそうにない。そんなこと分かり切っている。それでも手を伸ばしてみた。もしかしたら、何かつかむことができるかもしれないから。けれども伸ばした指先は、窓のガラスに触れるだけだった。  「…外の世界に…出てみたい…」
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