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「あの特集書いたのも、先輩なんですか……」
おもわずため息がでる。
確かに、別れたことは、鷹岡の"男好きな生徒(先生)"にとっては大ニュースだろうけど。
みんなにバレなければ今まで通り、襲われる心配ゼロで、平和な暮らしが送れたのに。
‥…それに、あんなこと広めて何になる?
さっきの先輩の話し方からして、達也への嫌がらせか?
「んー、なんて言えばいいのかな。
俺“も”やったよ。」
「“も”?」
「確かに、特集組むかどうかの決定権は、俺にあったし、俺が言わないと誰も動かないけど。
この記事は、俺一人の案じゃないんだよね。」
一人じゃない……?
「……あっ、ところで鷹岡通信全部読んだ?」
「いいえ?」
「あれさ、君達の何もかもが載っててすごいんだよ」
ニコッと笑う先輩。
「──……え?」
「まぁ、読んでごらん?」
そう言うと、先輩は保健室を出ていく。
なんだか嫌な予感がするので、僕もベットを降りた。
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