屋上の上で

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「ねぇ…」 「ん?」 「何時までこうしてるのよ」 「んー…」 俺は今彼女の膝の上に頭を乗せている。いわいる『膝枕』っと言うヤツだ。 「あったけー…」 「んもぅ…ちゃんと答えてよね!」 「んー……」 「ちょっ、ちょっとぉ!寝ないでよ!!」 「…」 彼からは規則正しい寝息が聞こえるだけで返事はもちろん何も言ってわくれなかった…。 何時もそう…彼は曖昧な答えしか私にはくれない…。 「ちゃんと答えてよぉ…」 本気で嫌なら彼を膝から退かせば良いのに退かせられない自分に腹ただしい…。 「…んっ?」 「…」 「あっ、寝ちまった…ごめんごめん」 「………」 「ん?………………あっ」 上を見たら彼女は寝ていた 「あーらら」 彼女の膝から退きケータイを開き示された時刻を見た 「もうこんな時間か…」 俺が彼女に膝枕してもらった(半場強制に)時間が10時で今ケータイの時刻が13時… 「3時間も…流石に悪い事したかなぁ…」 そう思ったが彼女が俺を膝から退かせ無かった事が嬉しかった。 「へへ、ありがとうな」 「………」 相変わらず彼女からは規則正しい寝息が聞こえて来た。 「どんな夢見てんのかなぁ…」 俺は彼女の長く黒い髪をクルクルと指に絡ませた。 長いって言っても肩より少し下位だけど、俺は彼女の黒く艶のある彼女の髪が小さい頃から好きだった。 「そーいや小せぇ頃にお前が髪を短く切った時俺お前のこと怒ったっけ…」 他の奴らは「可愛い」だの「そっちの方が似合う」だの言ってたが俺は全然気に入らなかった。 「………」 俺は時間をちらりと見た。時刻は13時半を過ぎようとしていた 「……そろそろか…」 そう言うと俺は彼女の髪を触るのを止めて彼女の前にしゃがんた。 「おーーい」 「んー、」 俺は彼女の頬をペチペチと叩いた(片手で) 「おーーい!」 「んっ!痛い痛い!」 俺は彼女の頬をさっきよりも強く叩いた(両手で) 「うしっ」 「んもぅ、もう少し優しく起こせないの!?」 「うるせー!優しく起こそうとしても起きねぇだろぅかお前は」 「そっ…それはっ…そうだけど……でも……」 彼女は恥ずかしそうに口ごもった。 「ほら、早く行くぞ!他の奴らがきちまう」 「えっ、あっ…うん」 彼女は一瞬焦って周りを見て今自分達が何処に居るか確認し返事をした。
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