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序章
大きく流れる川。
川の下流側へ下り、踏み切りを越えると、所狭しと立ち並ぶ民家。
車がすれ違うのにやっとの広さの道路。
狭い道路を通り抜けると、歩くのに不自由なほど急な坂道がある。
辺りには草木が茂り、風が吹く度にザワザワと音を立てる。
虫の鳴き声や吹奏楽の楽器の音、野球部の声が微かに聞こえてくる。
その坂を一歩一歩登りきった所に、高校がある。
この高校に通う少年達の話。
慌ただしくなる夏は、静かに時を向かえる。
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