第一話 婚約指輪

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2年前彼は逝ってしまった。 その日は私の誕生日。 当時、3年間付き合っていた彼がいた。 しかし、出張があるから一緒にお祝いができないって。 彼は申し訳なさそうに言っていた。 でも…、私は知ってたんだよ。それがうそだってこと。 偶然あなたの友達に聞いたんだ。 そして、なんでそんなうそをついたのかも、分かってる…。 私たちのお気に入りのお店で見ちゃったんだ。 あなたが真剣な顔で探しているのを。 探してたんだよね… 婚約指輪。 黙っててごめんね。 気になって店員さんに聞いちゃったんだ。 すごいフライングだよね。ショックだよね。 だから、このことは私だけの胸の中に閉まっておくよ。 大切に…
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