同級生

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彼女はわりかし何でもこなせる方で、悩んだり困ったりしている姿をあまり見せない。 周囲はそんな彼女を時には尊敬の眼差しで、またある時は軽蔑の目で見ていた。 中学生時代、数人の男子が彼女に意地悪な悪戯をしたことがあった。 彼女の整理されている机の中に鼠の死骸を入れたり、彼女のお気に入りのペンケースを隠したり、ひどいときなんか彼女の机の上に洋モノの無修正のエロ本が置いてあったりした。 それでも彼女は動じず、鼠の死骸はホウキとチリトリでゴミ箱行きだったし、ペンケースはカバンから新しいペンケースを出して「処分に困っていたからちょうどよかった」なんて言っちゃうし、無修正のエロ本なんか堂々と開いて「大したことないわね」と友達と笑い話にしてしまう。 一部の女子からも酷い噂話や妬みなんかを受けていたみたいだけど、それさえも上手くかわしてしまい、あの手この手の悪戯はことごとく彼女の前に崩れ去った。
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