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逃げるように、視線をそらし、手を払いのける。
「さ、さぁ、作らなくっちゃ。」
また、オムライスを作りはじめる。耳まで真っ赤にした君を見て、無理矢理にでも奪ってやりたくなる。
でも、それはできない。
嫌われたくないから。
「なぁ、ケチャップで、星野好きって書いてくれよ♪」
「なっ///書くわけないでしょ!あたしにはまもちゃんがいるんですからね!」
ほら、またそこで、アイツの名前を出す。コイツが鈍感なのは今に始まった事じゃないけど、正直…キツイ。
「へぇ~彼氏には書くのかよ?」
「あったりまえじゃない♪まもちゃん、ラブvvvって書くわよ!」
「しゃーねぇなぁ~…じゃあ、星野愛してるでいいよ。」
「だっ、だからぁ~なんでそーなるのよっ!?////」
いつだって、そぅ…星野のペースに乗せられて、調子が狂わせられちゃうの。
なんとか作り終えたオムライス。お世辞にも綺麗とは言えない。上のタマゴなんてスクランブルエッグのようになっている。
「…だから、言ったじゃない…ヘタだって。」
今にも泣きそうな君の声。
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