あなたに届け

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(紘子)「誰かを見て影響を受けて、共に成長して行けるのは、素晴らしい事ね(笑)。」   (小川)「そうだね(笑)。楓を含め、君達9人を見て、『音楽家になりたいッ!!』『接客業に就きたいッ!!』・・・そう思ってくれる人達が、きっと増える(笑)。   そうやって、人は繋がって行くんだね(笑)。」   小川の言葉は、いつも胸に響く・・・。         俺達は、いつの間にか全員で、必死に耳を傾けていた。         『僕、絶対にこの曲で有名人になるッ!!だから、聴いててねッ!?(笑)』   『うん(笑)。約束ね?(笑)』         (オーリック)「・・・・・・・・・・・・。」   俺は、ずっと考えていた。         あの日・・・ あなたと交わした約束・・・         俺はそれを守る為・・・         初めて優勝した コンクールのファイナルで・・・         あの曲を 吹きました・・・。         あなたを見て・・・         あなたの様に なりたくて・・・         必死で 頑張って来ました・・・。         あの曲は・・・         あなたに 届きましたか・・・?         (小川)「さて、そろそろお開きにしようか。陸、楓を呼んできてくれるかな?(笑)」   食後のコーヒーを飲み終えると、小川はフゥ~ッと息を吐き、皆の様子を見ながらそう言った。         (楓)「・・・・・・・・・・・・?」   戻って来た楓は、俺の表情を見て、何かを思った様だ・・・。         しかし・・・   そんな事には・・・         俺は、全く気付かなかった・・・。
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