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第二章【探索】
学校初日は目まぐるしくすぎていった。大掃除やら自己紹介やら、やたらとやることがいっぱいだった。美香はすっかり優のことを忘れ去っていた。
「ねぇ、美香。始業式のときどこいたのさ?」
蘭のこの一言を聞くまでは。
「…え?あぁ、ちょっと道に迷っちゃって~えへへ。」
「ふーん。まぁ、いっか。」
蘭があまり深く追求してこないので、美香はホッとしていた。そして、美香は優のことを思い出していた。ほっそりとしていて高い身長。顔立ちも整っていて歌も上手い。
しかし、美香はそれ以上に今にも消えてしまいそうな笑顔が気になっていた。
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