入学式

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校長先生など大人の長い話を、眠気と闘いながら聞いていた いつの間にか、生徒会長の挨拶までになっていた。 「こんな大勢の前で話すんだ…」 何だか兄を尊敬してしまう。私なら絶対駄目だ。 『次は、生徒会長あいさつ』 マイクで呼ばれ 生徒会長ともう一人、壇上に現れた。 あれは… 「新入生の皆さん。入学おめでとうございます。 私が生徒会長の 東城 充です。そしてこちらが、副会長の近江 礼斗【オウミ アヤト】君です」 『キャ――――ッ』 体育館の窓の外から悲鳴のような声が響いた。 『充様ー!』『礼斗様ー!』 一体何が起こっているのか分からない新入生たち。 「会長二人、カッコイイからファンの方がいるんですね」 美波が凄い…なんて呟きながら話かけてきた。 「カッコイイッ!?…そうなんだ」 いまいちよく分からない…あいつもなのか? そのファンの方達のせいで式が一時中断した。
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