何でも屋ギルド

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シオンは金貨の詰まった革袋を四つとも船長に渡した。 その内二袋は船の修理代になり、一袋は落ちた人と荷物への賠償に当てられ、最後の一袋の半分がシオンへの仕事料として払われた。 残りの半分は… 「本当に貰って良いのか?」 エリスは金貨の入った袋を手にしている。 乗船中の安全の保証は船側の役目だ。 乗客が船に侵入した賊に襲われた場合、損なわれた安全性に対し船側から賠償金が支払われる事になっていた。 しかも乗客が護身の為に戦った際の周囲への被害は襲った側の罪に上乗せされる様に取り決めが定められている為、エリス達に賠償責任は発生しなかったのだ。 「助かります。里を出た時の荷物は殆が路銀になり、その路銀も尽きかけていましたからね」 「セイド、まず武器を買おう。 今度は安物じゃ無い奴」 「駄目ですよ、まずはあの連中の事を調べて貰わないといけませんからね。 使えるのはその残りです」 「心配しなくともそれぐらいサービスしてくれるさ。 それでは行くか」
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