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「くそっ!」
男は少し焦りを見せながらも突き刺さった包丁を引き抜こうと掴む。
しかし下野も下野である。易々と好きな行動はとらせない。男が包丁を引き抜く前に男の無防備な脇腹を殴り飛ばす。
「うぐっ!」
男が悲痛な声を漏らして倒れ込む。男が包丁を取ることはかなわなかった。
「クソ野郎が!」
下野は倒れ込む男の腹に鋭い蹴りを二度、三度と打ち込み、男の呼吸を乱れさせる。
男の顔面を靴底で蹴り上げる。男の顔面が切れ、額から血を滴らせた。その隙に下野は落ちているショットガンを拾って男に突き付けた。
「う、う、動くな!動かない限り撃たない!」
下野は引き金に指を掛け、いつでも発射出来るように構える。
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