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少し鬱気味になった僕の心。
そんな物を吹き飛ばすような突然の青い風。
これからどうなるか、なんて僕にはまだ早過ぎる。
泣くには早過ぎるんだ。
僕は走った。
走った。
口から内臓が飛び出すくらいのスピードで、退屈な一本道を、
僕の家の前を、
ロケット公園を走り抜けた。
そして……
毎日通ったあの場所に
朝一で見に行ったあの笑顔を見に。
僕は走った。
僕らはあまりにも若くて無力だけれど、それでも溢れる程の希望に溢れている。
今僕は自分を叫ぶ。
僕の存在を示すかのように。
もう一度言う。
僕たちは無力だ。
だけど、いつかこの世界をぶちのめすために
ハイキックをかますために、精一杯生きているんだ。
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