まずは……

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『花子は太郎に言った。 「どすこい!」 「何だと!?」 その後太郎に――』  と、ノートにはそんなおかしな文が書いてある。 その前には何の文脈も無い。  ごく平凡(だと自分で思う)俺――九鬼 空輝(クキ ソラキ)――はまだ授業中だというのに、板書もしていない。 していることと言えば、ノートのこれ。  高校に入ってまだ1週間…いや2週間だったか……?まぁまだ間もないからか、授業内容の進むのは牛歩だし、中学の復讐……いや、復習の範囲。 特に数学はメチャクチャ暇で―― 「おいっ、九鬼! この問題解くのお前だぞ!」
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