序章 夜に

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ビルの真下に警官がいる。最近は物騒なので2人1組で"夜衛"(ヤエイ)をしている。 二人は動かない。 吸血鬼はさらに口端を歪ませる。 そしてビルから飛んだ。 吸血鬼のごつごつして細長い手が赤毛の男に伸びていく…… 赤毛の男はすでに吸血鬼の催眠術にはまっている。 そしてもう一人は地に伏している。 首からどくどくと血が流れている。 吸血鬼はふと、何を思ったかひらりと後ろを向き、獣のように夜の藍色の街に消えていく。 そして朝日が街を刺した。
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