死体の上のマラソン大会

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ゆっくり体が沈んでいくのがわかった。肺の空気が失われていく。 ―苦しい。 空気の代わりに肺が水で満たされていく。 ヒソヒソ 「まぁ、女の子が溺れているわ」 「人間よ」 「可哀想だわ」 「助けるの?私達が危ないわ」 「大丈夫、この子ならきっと女王様にも気に入られるわ」 「あらどうして?」 「だってとっても可愛らしいもの。長い金髪、愛らしいお顔…ね?」 「髪ならわたくしの空色の髪のほうがきれいでしょう?」 なんだかたくさんの声が聞こえる。
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