~Title End~

5/7
800人が本棚に入れています
本棚に追加
/310ページ
ハイネ「さて、これで揃いましたね。ではお話ししましょう」  ハイネは焔の正面に座り、真剣な表情で焔を見た。とたん、焔は凍りつきそうになる。 この男にはナイトネーム"アサシン"の通り、睨むような視線だけでも殺気をおびていた。焔が初めてハイネと会った時にも、この殺気を感じていた。恐ろしい男である。 ハイネ「我々は、"ある人"のためにつくられた秘密結社『シャオーガ』です」 焔「ある人のために?」 ハイネ「ええ、順に説明させてもらいます。 我々の活動は、主に戦争に介入し、被害を食い止めたり、世界各地の戦況を調査したりなどの、いわば中立の立場にいる諜報員のようなものです。これもすべて、無駄な争いと、罪なき人々への被害を食い止めるためのものだと、思っていただければ幸いです。 そうして我々は、絶えず世界各地の戦況を把握するようにしています。言わば我々は、"管理職"というところですかね。もちろん、我々の存在は公のものではありません。  結果論を言うなら、我々は世界を混乱させているだけかもしれません。しかし、この混乱のおかげで、より多くの人々を救えるのです。 時には犠牲を払わなくではならないときもあるでしょう。ですが、その犠牲によりその何倍もの人が救えるのなら、我々の行いは世界全体のためのものになります。  あなたがどう感じるかは私にはわかりません。ですが、あなたにも分かるでしょう?この世界に正義などない、善などないと。  一体何をすれば良いのか?それは人それぞれですが、結果的にみれば、我々シャオーガの行いこそが、もっとも正しいものだと感じるはずです」
/310ページ

最初のコメントを投稿しよう!