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震麗「ふわあ~、最近眠いアルな。
それにしても世界各国から不気味な意識が感じられる。
まぁ私には関係無いな」
震麗(しんれい)は仕事もせず家で寝ていた。
そこへ父親が来る。
劉包「こんの馬鹿娘! たまには働くか手伝いをしろ!」
震麗「うるさいな私は家を継ぐ気は無いよ、馬鹿親父一人でやれ」
劉包「ぐぬ……、この劉包(りゅうほう)何故に実の娘にこうまで言われないといけないんだ! 亡くなった母さんになんて言い訳すれば!」
震麗「言い訳とは何アル、それに私はこの家系の要でもある密法を使う気は無い」
劉包「だー! 密法(みっぽう)を使えるんだぞ! 凄くね?」
震麗「最後の『凄くね?』が気に入らないから駄目、それに密法と言っても親父が使うのは日本から教わった法ね」
劉包「だから何だー! 使って悪いのか!」
震麗「それより親父、最近世界から変な気配とかがするんだけど」
劉包「………あぁあれな、知らんな」
震麗「駄目人間だな」
劉包「うるさいわ!」
扉を叩く音がする。
劉包「客か? すぐ戻って来るからな!」
震麗「分かったアルよ~」
劉包「ホントに分かってんのかコイツは」
劉包「はいはいどちらさま…」
????「貴方が李 劉包さんで?」
劉包「確かに私が劉包だが何用だ」
????「近頃世界各国から異質な気が日本に集まっている」
劉包「あの気配は日本に集まっているのか、ところでアンタは?」
????「申し遅れた、我は導師・九遠(くおん)」
劉包「日本人が私にどうしろと?」
九遠「あの不気味な意思を共に討ち払ってもらいたい」
劉包「なるほど だがな~私の力はたいしたこと無いからな~」
震麗「そうそうたいしたこと無いよ」
劉包「だろ、……んだとテメェ!」
九遠「その娘は?」
劉包「生意気だが私の一人娘だ」
九遠「力は使えるので?」
劉包「いや全然」
震麗「使えるよ」
劉包「何! いつの間に!」
震麗「親父が練習してるのを見て、真似したら使えたね」
劉包「………」
九遠「見せてはもらえぬか?」
震麗「見せるだけだぞ」
震麗「確かこうして…
オン アビラ ウンケン ソワカ」
九遠「む! (大日如来の!)」
震麗「…はい終了」
劉包「ん? 終わり?」
震麗「うん終わり」
九遠「やはり劉包だけで…」
震麗「何だよ一体! 何が駄目!」
九遠「フゥ、南莫三曼多 縛日羅赧憾!(ナウマクサマンダ バザラダンカン)」
震麗「?」
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