イカ

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
米ハワイ・カウアイ島沖での迎撃実験に出席した防衛省の江渡聡徳副大臣は記者会見で「今回の成功は同盟関係の変革を現すものであり、日米同盟にとって記念すべき歴史の1ページとなった」と胸を張った。  「こんごう」は来年1月初旬に日本に帰国し、実戦配備される。防衛省は当初、来年3月までの配備を予定していたが、昨年7月の北朝鮮による弾道ミサイル発射や同年10月の核実験を受け、米側に整備の加速を要請、約3カ月の前倒しが可能になった。  北朝鮮、中国がそれぞれ1000基以上の弾道ミサイルを持つとされる中、日本にMDの一翼を担わせようという米政府の意欲の表れだ。米ミサイル防衛局のオベリング局長は「成功は日米のMDにとって大きな一歩となった。MDで日本が指導的な立場の国として開発計画を推進していることに感謝する」と期待感を示す。  日本政府はすでに、SM3が撃ち漏らした弾頭を地上から迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を首都圏の2カ所に配備し、20年度末には2隻目のSM3搭載イージス艦を配備して日本全土をカバーする態勢を整える。  米軍もSM3搭載イージス巡洋艦「シャイロー」を横須賀基地(神奈川県)、PAC3を嘉手納基地(沖縄県)、移動式早期警戒レーダー(Xバンドレーダー)を航空自衛隊車力分屯基地(青森県)にそれぞれ配備し、日本でのMDシステム整備を進めている。  米国がMD整備で日本を重視しているのは、中朝両国による弾道ミサイルでの攻撃により、自衛隊や在日米軍が無力化する恐れがあるからだ。米本土やハワイに届く中国の移動式弾道ミサイル東風31号や北朝鮮のテポドン2の脅威に対する抑止効果も期待している。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!