悪夢のすごろくダンジョン 2

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  そこは、この街の中で一番立派な建物だった。   ヴェルを除く四人は、しばらくその建物をボーッと眺めていたが、     「こんなもの、珍しくないだろう。早く入ろう」     と言うヴェルの声に(レイは若干ムッとなりながら)現実に引き戻され、五人は中に入って行った。     扉をくぐってすぐのところ、玄関で出迎えたのは、一人の男性だった。     「なんだい君達は? ここは子供の来るところじゃないよ?」     平均年齢16.5歳の彼らを見たら、当然の言葉だとは思うが、ウィンは気に触ったらしく、声を荒げた。     「なっ…オレはガキじゃねぇ!」   「ウィン!余計お子様に見られるからやめなさい! …私達、貼り紙を見て、夢に出るっていう魔物を倒しに来たんです」     叱られてシュンとなるウィンから視線を逸し、レイは淡々と説明をする。   すると、男性は目を丸くし、五人をまじまじと見た。     「君達が…かい? …やめるんだ。手慣れの冒険者が勝てないのに、君達が勝てるわけない。 さ、早く帰りなさい」     有り得ないという顔をして追い払おうとする男性。 だが、そんな男性にウィンは食ってかかった。  
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