新たなる生活。

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「高校入学おめでとう」そんな声が入学書と一緒に頭にヅラをつけた校長がいった。   はぁ・・・ぼくはこの高校で三年過ごすとなるとすこしため息がでた。   この天道学院はいわゆる賢い人の高校ではないが中途半端な奴には人気がある学院だ。 それは校則もあまり厳しくなく私立なのに安いのだ。 校舎も綺麗だしかなり設備もいい高校だ。 …なのにどうしてため息がでるかというと・・・「ゆう~じく~ん~」出た。コイツがいるからだ。  コイツの名前は山本高史。運動もでき、頭もいい女にもモテる憎たらしい奴だ。   「何だよ、気持ち悪い声だすなよ。」と言っても席が隣じゃ逃げ場はない。なんで入学式でも隣なんだよ。たのむからクラスは別にしてくれ~、と心で、もがいていた。   でもどうして頭がいい奴がこの学校に来たかって?それは・・・単に僕に付いてきただけだ。   ホモ・・・ではないが、いや、ゲイ・・・? 単に男好きなだけなのかもしれない。 なのになぜ女にモテるのかわからない。そんなことをいってる間に入学式が終わった。 校長が礼をした時にヅラがズレた。   会場が重た~い空気になった。生徒は笑いをこらえるのに必死だった。そんな中、僕は高史に見つからないようにそっと会場を抜け出し、空を見上げ、祈った。 「クラスはなれますように・・・」と
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