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「………なぁ」
スガアスカ
菅飛鳥はまた呼びかけた。
けれど先程から二人の門番は全く返事をしてくれないでいる。
「………なあってば!」
飛鳥は大声を上げた。
それが頭にきた門番は飛鳥を睨みつけて。
「五月蝿いぞ小娘ぇ!。さっきからなんだ!。此処を何処だと思ってる!」
「用が有るならさっさと言え!。女でも答えによっては容赦しないぞ!」
門番は飛鳥の腰に差している物を一瞥し怒鳴りつける。
飛鳥は嫌そうに顔をしかめた。
「何だよ、ちょっと聞きたい事があっただけなんにさ。ま良いや」
飛鳥は気を取り直して聞いた。
「此処………何?。誰かの屋敷?其とも宿?。だったら部屋空いてる?」
飛鳥は笑顔で問う。
すると門番は顔を真っ赤にさせて。
「此処はそんな所ではないわ!帰れ!」
「字と知識を得てから出直してこい!田舎者!」
門番はドンと飛鳥を押す。
よろけた飛鳥は体制を整えると、口を尖らせて続く道を歩いて行った。
「全く。最近の者は」
「教育がなってない」
門番が愚痴を溢す。
と、騒ぎを聞きつけた容姿端麗な女性が、金平糖を手に門までやって来た。
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