第一話「サヨナラは言わない」

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それにしても、ラッキーだったのが自分の宇宙服ですね。 ほら、地球の人達の中じゃ宇宙服ってギンギラギンのテッカテカなイメージがあるじゃないですか? あれね、みゅいーん星の宇宙服は全然違ってるんですよ。どっちかって言うと黒系でシックな感じ。 おかげで自然に町を歩く事が出来ました。周りからジロジロ見られる事も無かったですし。 ツナギじゃなくてちゃんと上下で分れてますしね。冬は温かく夏は涼しい服でして。さらに汚れも付きにくく、何より丈夫で軽い。ホント良い服なんですよ、これが。 ま、そんな話はどうでも良いんですが… でね、そこでまず、情報収集の為に図書館を探したんですよ。これ、かなり苦労しましたねー。 とりあえず言葉や文化を覚えようって思ったんですけど、その言葉が分かんないんですから。誰にも聞けないし、標識も読めない。 「ここが…それっぽいな…」 とか思って入ってみたら役所だったりしてね。全然分んないんですよ。図書館。 結局一時間くらい彷徨った挙句、途方に暮れちゃいましてね。朝のテンションは何処へやらってな感じで。 で、たまたま見付けた公園のベンチに座り込んで頭抱えて… もうヘコミまくりですよ。
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