‐序章‐庭園で呼ぶ声

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‐序章‐庭園で呼ぶ声

‐早朝、庭園は霧で包まれていた。 少女は誰もいない庭園を虚ろな目でフラフラと歩いていた。 おぼつかない足取りで一体、どこへ向かうのか。 ざわざわと木々が騒めく。 小鳥達のさえずりがあちらこちらで聞こえる。 ふと、少女がある場所で立ち止まる。 庭園の奥にひっそりとある櫻の木の前だった。 少女は上を見上げて、ニッコリと微笑んだ。
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