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朝。カーテンの隙間から漏れる明かりを瞼の裏に感じて、うっすらと眼を開ける。
一度二度瞬きを繰り返して光に慣らしてからゆるりと立ち上がり、グッと身体を伸ばしながら室内を見回すと、
「あ、起きたの?おはようスバル」
にこりと微笑む彼女の姿を見つけた。
まだパジャマのままなところを見ると、彼女も起きてすぐなんだろう。
ちなみにスバルというのはもちろんオレの名前だ。
「おはよう、ユリ」
挨拶を返し彼女の方へと歩みながらもう一度グッと伸びをする。
タッと駆け足でテーブルまで進んだところで、未だ眠気が抜け切っていなかったのか欠伸が零れた。
するとユリはクスクスと可笑しそうに肩を揺らして笑いながらオレの頭を軽く撫でる。
まったく。まるで子供扱いだ。
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