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それがオレの機嫌を降下させることに彼女は気付いていないというのが厄介なのだが、まあ言ったところで相手にされないのは眼に見えているので敢えて口にするようなことはしない。
「先に行っててくれる?」
そんなオレの気を知るよしもないユリは扉を開けて、部屋を出るようにと促す。
素直にそれに従って、オレは現在地であるユリの部屋からリビング兼ダイニングへと移動。
いつの間にかオレの日課と化しているテレビの電源を入れると、朝のニュース番組が流れ始めた。
『今日もすっきりとした秋晴れが続き、過ごしやすい一日となりそうです』
テレビの画面には所謂お天気お姉さんがのほほんと微笑んでいる。
今日は平日。
学校のあるユリにとってはありがたい天気となりそうだ。
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