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「大丈夫だ……。まだ24時間あるんだろ?どうするか考えれば良い」
「……」
ミリアは黙りこんでいた。それから消えるように空間移動で何処かへ行ってしまった。
「ミリア!?」
ルシフェルは唖然としながらミリアのいた場所を少し見つめてから紫永の怪我を見た。
「かなり深い傷だな……」
ルシフェルは悔しそうな顔をした。紫永は気を失っているようで、ピクリとも動かなかった。
「手当て出来るミリアも行っちゃったしな……」
それから、凪もやってきた。
「紫永は!?」
「この傷だ。気を失っているだけで命に別状はなさそうだ」
凪はその言葉を聞いて、ホッとした表情を浮かべた。
その頃ミリアは、神龍のいる城にいた。そう、神龍と向かい合って。
「来ると思っていた。お前はそういう性格らしいからな」
神龍はククッと喉で笑っていた。
「この世界に用はないからと言って壊すなんておかしいよ」
ミリアはキッと睨んで言った。すると、神龍はキョトンとした顔をしていた。
「お前……知らないのか?」
「何が?」
「もし世界が崩壊してもお前は元に戻せる。だってお前は時の魔術師だ」
ミリアは驚いた表情を浮かべていた。
「方法は言わないがな。ただ調べれば分かるんじゃないか?何故今まで生まれ変われなかったのか。古代に何があったのか」
ミリアは思わず黙りこんでしまった。
「安心しろ。優衣を悪いようにはしない。最愛の女だからな」
そういって神龍はその場から立ち去った。
「確かに私は何も知らない……」
ミリアはボソッと呟いてからその場を立ち去って、ルシフェル達の元へ戻った。
「ミリア?」
「……あっ!!紫永の傷を治さなきゃね!!」
ミリアは何事もなかったかのように紫永の傷を治してみた。凪もミリアの様子のおかしさを感じていた。
「ミリア?どうした?」
「え?」
ミリアは無理やり笑ってみせて、平然としようとしているのがバレバレだった。
「何があったんだ?」
「何もないよ?」
ミリアは傷を治し終えると立ち上がって、にっこり笑った。
「ルシフェル、城に帰ろう。お兄ちゃん、送ってくれない?」
「あ……あぁ」
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