105人が本棚に入れています
本棚に追加
/82ページ
ある晴れた昼下がり。事件?は起きた。
「夕羅っ、蒼大くんがいないの!」
「散歩じゃないの?…あ、俺たちも出掛けよっか」
「…いつもこの時間は、お昼寝してるのに。どこか行くにしても、あたしに行き先言わないハズない」
「もしも~し…綺流兎ちゃ~ん、聞いてる?」
蒼大くん可愛いから、変なオジサン、はたまたオネェサンとかにさらわれたりしないよね……。
妖魔人でも子供だもん。外は危険がいっぱいだ!
「…綺流兎ちゃん、じゃあ◯◯◯する?」
「あんたは笹霧さんかーーーっっ!?」
バキャっ☆メキョ☆ドメっ☆
「ぐはぁッ!!(聞こえてるじゃないか~!)」
※ちなみに、綺流兎の中の笹霧(=霧風)イメージ→真面目な顔でセクハラ発言連発するヒト。
…おぉっと、戯れてる場合じゃない。
「捜しに行こう!」
瀕死の夕羅の首根っこを掴み、外へ繰り出す。
キョロキョロ見回しても、周りは鬱蒼とした森。大声で名前を呼んだが、無反応。
「…夕羅、蒼大くんの気配とか、わかんない?」
「わかるよ。」
「じゃあ、案内してよ」
すると、思案顔の彼。
最初のコメントを投稿しよう!