のどかな昼下がり

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ここは田舎の小さな村、ディッシュ村。 昼下がりの穏やかな時間が流れるこの田舎村に、普段では見かけない影があった…。 「はッはッはッ……。」 細くて、軽く慣らされた程度の粗末な田舎道を走る、ある影があった。 しばらく走っていると、影は道の真ん中で一旦立ち止まり、辺りを見渡して呟く。 「……たしか、この辺の、はずだが…。」 何かを探すようにキョロキョロとしたあと、 影は再び走り出した。 そんな彼を見ていたのは、農作業の昼休みで無人の畑にいる飼犬だけ。 平和すぎる、時間だった。
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