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空は雲ひとつなく、太陽がさんさんときっちり仕事している本日快晴。
そんな青色キャンパスの中を、色鮮やかな小鳥が二羽、じゃれあいながら仲良く飛んでいった。
「天候観測だと、午後は雨だったはずなんですけどね…。」
そんな穏やかな光景を眺めていた、鎧を身に付けた一人の騎士。
彼はある民家の前に立っていた。
「ふぅ。」
鎧の騎士・ウェイター=シルバレートことウェイは、軽くため息をついた。
「…いったい、準備ってなんなんでしょうか。」
彼の誰に対してなのか分からない質問、つまり独り言は、すぐに爽やかなそよ風が拾って持っていってしまう。
先ほど二羽の小鳥が青色キャンパスに描いた軌跡を、今度は一羽の鳥が跡をなぞるように飛んでいった。
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