第一章

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外では桜の花がちらちらと開花していた。 私は今年の三月高校を卒業し、無事に都内の専門学校への入学が決まった。進路先が決まり安心したせいか、春休みはほぼ毎日遊んでいたかもしれない。 そんな中で私は友達から勧められた一つのサイトを利用するようになった。 そのサイトは出会いを求める事を目的とした掲示板で、各自に用意された専用のページにメールが届くシステムになっている。いわゆる出会い系のサイトである。勿論私はこのサイトのメリットやデメリットを理解した上で利用している。それに真剣に出会いを求めている訳ではない。意味合い的には【暇潰し】が妥当な表現だろう。 しかし期待すらしていなかった私はここで一人の年上の男性に出会うことになる。
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