だって気になるんだもん。

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いつも見えないフードの中。 風が吹いても見えない。 首を跳ねられてもヒラヒラと靡くだけ。 どういう仕掛けでフードが脱げない様になっているわけ? 「どうかしたかい?アリス」 「…別に。」 軽い膨れっ面で穴が開く程チェシャ猫を見た。 不気味に暗いフードの中。 気にならない筈が無い。 ムウッと眉間にシワを寄せてチェシャ猫の頭を上下に振ってみた。 けれど結果は変わらず。 ヒラヒラとフードが靡くだけで相変わらずと口だけにんまりしていた。 「どうかしたかい、アリス。」 「むぅ…。」 コンコンッ―。 突然のノックにドキッとして思わずチェシャ猫の頭をベッド下に勢いよく転がした。 ゴンっと壁に当たった音がした様な気がしたけど心臓がバクバクして其れ所じゃなかった。 「は、はいっ。」 「何だ慌てて、どうかしたか?」 「え…いや、何でも無いよ?」 「…?、まあ良いか、そろそろ扇風機でも出そうか?暑いだろ。」 「うん、あるなら欲しいな。」 「じゃあ今出してやる、其処の押し入れに入ってるから。」
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