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正義と呼ばれる奴等のテールランプが血風呂と呼べる狭い部屋を赤く薄暗くしてはまた暗くする
そこに一人の女がルージュの口紅をつけたケツの穴の下でこう言った
「あなたは罪人になってしまったのよ」
目の前の子供は笑った
「何を言っているの、おばさん。
僕は産まれたコト自体が罪なんだよ?」
肉の切れる鈍い音と
血が噴き出しこぼれる音を
女は静かに聞いていた
子供は血風呂に静かに倒れた
己から噴き出した血と
子供より早く運命を辿ってしまった者の血がテールランプにより美しく彩られていた
女の耳には子供の笑い声が残る
「因果なものだよ」
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