学園

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両手でわしゃわしゃと髪を元に戻した天ぷらが再び話かけてきた。 暑苦しい。 「紅葉!!俺の頭変じゃない・・・・・・って、なんで紅葉の席に霧柴さんが座ってるんだよ!?」 えっ? この天ぷら恋音のこと知ってるのか? ちなみに頭の方は目もあてられないぐらい変だ。外見も中身も。 「天ぷらは恋音のこと知ってるの?」 「紅葉さ、なんで普通に俺のこと天ぷら呼ばわりしてるわけ!?俺は天宮寺太郎だから!!・・・って今、霧柴さんのこと恋音って言った!?」 僕は仏頂面で眉をひそめた。 「質問を質問で返さないでよね」 僕は悪態をつくように言ってみた。 「・・・最近紅葉が良麿と同じ扱い方になってきてるよな。俺は悲しいよ」 なんか哀愁に満ちた描写をしている。 僕の質問に答えることなく慈愛の眼で明後日の方向を見ていた。 昨日の朝と同じく不意討ちに黒板側のドアが乱暴に勢いよく開けられた。 「全員さっさと着席しろ」 そこに立っていたのは我がクラスの副担にあたる雪路先生(と担任の雉が言っていた)だった。 昨日にも勝る刺々しい雰囲気だ。
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