プロローグ~星になりたい

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今日もこの土手から、夜空を見上げる。 晴れた日の夜は好きだ。 こうやって、夜空一面に広がる星を、見ることができるから。 雨が降っても、風が強くても、暑くても、寒くても、直に肌で感じることはできないけど。 この時ばかりは、自分が人間の感情を持っていたんだと、感じることができる。 しかし現在の俺は、川にその姿を映すと、煙のような、ぼんやりとした形のものでしかない。 この状態になって、もうどのくらいになるんだろう。 既に自分の体がない状態で、俺はずっと長い間、ここで過ごしていた。 どこにも行けないままで。
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