SIESTA ~Say I love you~

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耳鳴りのように止まない 昼下がりの雨は 時間を忘れそうになる… 流れる涙を隠すみたいに 雲が太陽を覆い 降り注ぐ雫達が視界を霞ませる…   眼を閉じれば雨音の静かな響きに紛れて 貴方の声が聞こえる気がするの… 『愛している…』と 掻き消されそうなくらい微かな声で… 切なくて 優しい声で…   虚偽の永遠の中 二人踊るRainy dance 今もあの頃と変わらない 無垢な微笑みの貴方は 白昼夢が見せた幻… 目が覚めれば きっと私は泣いている… 繋いだ手の温もりを 思い出せず 笑顔さえ忘れ却られてしまうから…   耳に響く音が遠のく 光りが満ちて 貴方を照らし 浚って逝く… 私は独り夢の中を迷い 貴方を捜すけれども 雲の隙間から差し込む光りが眩し過ぎて…   眼を開けば雨は止んで 静けさに脅えてしまう… 貴方がまだ近くにいる気がして… 『何処ニイルノ…?』と 掻き消されそうなくらい微かな声で 貴方の名前を呟く…   目が覚めたら 夢でさえ逢えないとしても 最期に伝えたい想いを 届けに逝きたいよ… 『アリガトウ』 『ゴメンナサイ』 私の事は憎んで忘れていいから… 優しい手の温もりを どうか棄てないで 笑顔さえ自分で殺してしまわないで…   虚偽の永遠の中 二人別々の路を逝く これからもきっとと変わらない 無垢な微笑みの貴方は 私の希望そのものでした… 目が覚めれば きっと私強くなるから… 繋いだ手の温もりを 思い出して 私きっと 生まれ変わるから…
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