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食事後、意気揚々と身支度をととのえる青年に父親が首をかしげる。
「…どこ行くんだ?」
「街!!」
青年は弾むような声で返答する。
「街ってお前…何しに」
父親がますます首をかしげていると、青年は満面の笑みで振り返った。
「姉ちゃんみたいにハンターになるんだ!」
「おっ…お前がぁぁあ!?!?」
「他に誰がいるんだよ…。そんでもって適当に簡単な仕事引きうけてチビチビ稼いで、金がたまったらニートになる!我ながら完璧な作戦だぜ」
「どこがどう完璧なんだよ。それ以前にお前にハンターとか無理!どう考えても無理!!」
両手をブンブンと振る父親に青年はムッとした顔つきをする。
「何でだよ」
「魔物と戦うんだぞ!?ケガなんて日常茶飯事だし、死と隣り合わせの生活なんだぞ!!」
「そんな難しい依頼受けないからだいじょぶだって」
青年は荷物を抱えると、玄関に向かって歩き出した。
「コラ待ちなさい……
…………シマキ!!!」
父親が手を伸ばして引きとめようとするも空しく、玄関の扉はバタンと大きな音をたてて閉まった。
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