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暖かな日差しの差し込む午後のひととき。
オレは、危機的状況に陥っていた。
『今日で…三回目だな。ふふふふ、あっははははーーーー!!!』
いきなり笑いだしたのがいけなかったのだろう。
ソイツはオレの顔を覗き込み、首を傾げ訝しげに眼差しを向ける。
「みゃー。みゃー?」
浪人生とは言えさすがに同情の目で見られるのは凄く腹立たしい事だが、大きく見開いた愛らしい目で凝視されると決意が鈍ってしまう。
だが、オレは心を鬼にして戦うと決めた。
だからこそ対策を投じてきたのだ。
まずはバリケードだ。
ベランダに置けば光の屈折を利用してソイツを威嚇する………かもしれないペットボトルの城壁を作り、罠として部屋にはソイツが好む市販されてる粉末のマタタビを窓から巻き、防壁は完璧の鉄壁。
とくに強い生き物の匂いがテキメンらしいので、オレはすぐに近所のボスのにゃー助の匂い元を死闘の末どうにか手に入れた。
鼻を近付けただけでオレは卒倒しかけたが、我慢して武器に注入する。
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