我輩

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吾輩(わがはい)は邪気の力により生れ落ちた申し子である。名前はまだ無い。ただ、自分の邪気のオーラはしっかりと出ていることしか、我輩自体もしらない。 なにしろ魔界というのは知能の低く、犯罪を犯した人間の死んだのちの行く末であって、まともに話し合えるものもいなかった。 我輩は実に退屈だった。 自分の姿をみることすら、話すことすら許されないこの世界に。
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